「はたらく」に向けて、一歩踏み出す企業訪問~就労移行支援事業所ユースタイルワークスのある日~

障害の有無に関わらず、その人らしく働く社会へ

国内では、障害者雇用の法定雇用率が2024年4月1日から、企業規模に応じて2.3%から2.5%に引き上げられています。障害の有無に関わらず、それぞれが持つスキルや得意を活かして活躍できる社会が期待されています。こうした気運をうけ、障害のある方や疾患等で離職中の方への職業訓練や就労支援が活発になり、各企業は障害者雇用に積極的に取り組んでいます。

就労移行支援サービスとは

就労移行支援事業とは、障害や疾患のある方々が社会で自立して働くことができるよう支援するサービスです。ユースタイルラボラトリーでは、2024年12月、就労移行支援事業所ユースタイルワークス中野坂上を開設しました。

開所から数か月間経ち、利用者の皆さんは、定期的にユースタイルワークスに通うことでベーシックな生活習慣を身につけ、就労のためのスキルを着々と伸ばしています。

そこで、支援スタッフは今回「はじめての企業訪問」を企画。通い慣れた場所から外へ、心理的安全性が守られたコミュニティから初めて会う人と話す場へ。
企業訪問は、就労移行支援事業所を利用する皆さんにとって大きな一歩を踏み出すチャレンジです。

今回、広報部門ではこの企業訪問に同行させていただくことができました。


中野坂上の事業所を出発し、銀座にある訪問先企業へ

今回企業を訪問するのは、ユースタイルワークスの利用者であるAさん(20代 発達障害)、Bさん(30代 双極性障害)、Cさん(20代 発達障害)、Dさん(20代 精神障害)、Eさん(30代 身体障害車椅子ユーザー)。
同行するスタッフは、普段から利用者の皆さんと信頼関係のある職業指導員、就労支援員。企業様との窓口も担当しています。

いつもはそれぞれお気に入りの普段着で通所する利用者の皆さんですが、今日は慣れないスーツに身を包み、訪問先企業のある銀座へ向かいます。公園や神社仏閣、美術館など、ユースタイルワークスから外へ出て活動することは普段もありますが、この日はいつもと少し違う気分なのか、口数が多めだったり、速足気味のメンバーも。

銀座の一等地にある素敵なオフィスビルに到着

銀座のオフィスビル群に到着した一行。「こんなに大きなビルの中にあるんだ…!」と驚いてビルを見上げます。訪問予定時間より30分以上前に到着し、余裕をもって行動できるよう訪問マナーやオフィスフロアへの導線を確認します。

「こんなところで働いている人たちって、どんな人なんだろうな」とつぶやくAさん。少し緊張している様子です。

複数の企業が入居するオフィスビルでは入館の受付の手続きもあり、高層エレベーターで訪問企業のあるフロアを目指します。たくさんのオフィスワーカーが行き交う中、一同も自然と背筋が伸びるような気持ちです。

ご担当者による会社紹介とオフィス見学ツアー

一行をにこやかに迎えてくださった障害者雇用総務課サポートチームのご担当者による会社紹介が始まりました。ご担当者のプレゼンテーションを真剣な表情で聞く皆さん。

今回訪問させていたただいた会社は、企業の経営課題解決支援や業務支援をおこなう多用なサービスで全国展開する大企業。
特に、積極的に障害者雇用をおこなっており、障害者雇用数は50名を超えます。「私たちの会社では、健常者、障害者の区分はせず、一人の社員として接することをモットーとしています」と、担当者の方が紹介してくれました。全社員が肩を並べて仕事をする環境を提供し、障害の有無を問わず各社員が自立して活躍できる組織でありたい、という方針をお話されました。

業務で使うツールの紹介や、既に入社して働いている障害者雇用の先輩社員のキャリアパスに関する紹介もあり、継続して働いていくビジョンを描けるよう具体的に説明をしてくださいました。

この企業の本社では障害者雇用の社員が「清掃」「オフィス環境整備」「書類整備」「情報入力や郵送」「パソコン事務業務」といった業務を担当しています。

実際にオフィス見学ツアーでは、各部門で活躍する障害者雇用の社員の方々が「こんにちは!」と気持ちのよい挨拶で迎えてくれました。

完全バリアフリーのデザイナーズオフィスは、たくさんの緑があったり、趣向を凝らしたこだわりのスペースも多いことが特徴。また、来社するお客様へのおもてなしも大切にしているため、清掃や来客用の飲み物の補充、アロマの香る空間づくりなど、環境整備業務も非常に多いそうです。「この環境が保てているのは、クルー(障害者雇用社員)の丁寧な業務のおかげです」と、ご担当者。

すっかり緊張もほぐれて、質疑応答にも活発に参加

オフィス見学ツアーでは、「床が全部カーペットだから、足音がせず皆さんが仕事に集中できそうですね!」「非常灯が天井についていることで、空間の景観に配慮しているんですね」など、持ち前の鋭い観察力を発揮するユースタイルワークスチーム。
社員さんでも気づかなかった発見だ、と驚かれました。
こうした個人の特性や得意なスキルにあわせて業務配置やサポート体制を検討するのも、障害者雇用の現場では大切です。
会社紹介後の質疑応答でも、積極的にご担当者とコミュニケーションをとる皆さんの姿が印象的でした。

はじめてづくしの企業訪問を終えて…

企業訪問を終えオフィスビルを出るなり、Aさんは「途中でお手洗いに行きたくなってしまったのは、大失敗だった。訪問先の企業で借りるのは失礼だからダメだよと事前に聞いていたのに、ああ~なんで忘れちゃったんだろう」と反省点を振り返って頭を抱えていました。
そんなAさんの隣を歩き、何気なく共通の趣味の話題を振るBさん。次第に普段通りの会話で盛り上がり、Aさんに笑顔が戻りました。


以前には自宅から出ることすら難しかったり、人とのコミュニケーションにも高いハードルがあったメンバーもいますが、ユースタイルワークスに通所するという一歩を選択したことで、気づけば互いを思い合える仲間ができ、困ったときには人に相談できることを知り、社会への一歩を踏み出すチャレンジができるまでに、変化しています。

同行したユースタイルワークスの支援スタッフは、「今日の経験は、未来の就職に繋がる大きな1歩になっただろう」と振り返ります。

(ユースタイルワークス企業訪問レポートはここまで)


だれもが互いの可能性を信じ、 自分らしく生きられる社会へ

ユースタイルラボラトリーは「だれもが互いの可能性を信じ、 自分らしく生きられる社会。」の実現を目指して、多様な障害福祉サービスを運営しています。

就労移行支援事業所ユースタイルワークスは、障害や疾患のある方の復職や就職、その後の安定継続就労に必要な障害理解や不調時のセルフケアを学習できるオーダーメイドプログラムを提供する丁寧な関わりが特徴。

就労することだけが目的ではなく、その人が自分らしく歩いていける地盤づくりをサポートし、就職後も継続的に伴走していくお手伝いをしてくださるスタッフを募集しています。ユースタイルワークスのサービスサイトよりお気軽にご連絡ください。

障害者雇用の促進や復職支援をご検討の企業様も、ぜひお問合せください。