「介護未経験の私が、3日で医療的ケアを習得?」入社後のユースタイルカレッジ統合課程受講レポート

「重度訪問介護従業者養成研修統合課程」受講レポート

はじめに

ユースタイルラボラトリーに中途入社し、本社で広報を担当する新入社員のM.Hです。

重度障害・難病ケアのユースタイルラボラトリーが全国で運営する障害福祉サービス「重度訪問介護」は、重い障害のある方に医療的ケアを含む24時間365日の生活支援を提供しています。
「医療的ケア」とは、痰の吸引や胃ろうへの栄養の注入などを指し、専門知識と技術を学んでからでなければ従事することはできません。

ユースタイルラボラトリーは介護人材の育成のため、全国44校の福祉資格スクール「ユースタイルカレッジ」を運営しており、未経験・無資格から重度訪問介護従事者を年間3000人以上も輩出しています。

当社では「障害福祉の基礎を学び、重度訪問介護について知る」ため、介護職はもちろんですが、それ以外の職種のスタッフも、入社するとユースタイルカレッジが実施する「重度訪問介護従業者養成研修統合課程」(以降、統合課程)を受講します。この研修は通常3万円ですが、会社負担(無料)で受講できます。

「介護未経験の私が、たった3日で医療的ケアまで習得できるのか?」

今回は、新入社員の私が、真剣に介護のプロを目指す受講生の方々と一緒に、ユースタイルカレッジ中野坂上校(※1)にて統合課程を体験した3日間の様子をレポートします。
(※1) 受講方法やカリキュラムは、受講する教室により異なります。

重度障害・難病ケアに特化した各種介護福祉事業を展開するユースタイルラボラトリー株式会社(本社:東京都中野区、代表取締役:大畑健)が運営する資格スクール事業「ユースタイルカレッジ」では『重度訪問介護従業者養成研修統合課程』を毎月開講しています。

「重度訪問介護従業者養成研修統合課程」とは?
経管栄養や喀痰(かくたん)吸引などを学ぶ統合課程は、基礎課程・追加課程と医療的ケア(喀痰吸引等研修(第3号研修))の基本研修と同等の資格です。

統合課程を修了すると、痰の吸引や経管栄養などの医療的ケアまで行うことができるようになります。(※2)
(※2) 研修修了後、看護師等の指導の下で実地研修を行った後に、特定の利用者に限り、痰吸引や経管栄養などの医療的ケアを実施できるようになります。

「重度訪問介護従業者養成研修統合課程」詳細・受講のお申込みはこちらから
https://college.eustylelab.co.jp/couse/togokatei/
※【ユースタイルケア・ユースタイルラボラトリー等、当社への応募検討中・採用内定済の方へ】
採用者は受講料会社負担(無料)での受講が可能ですが、申し込み方法が異なります。個人では申し込まず、採用担当からの案内をお待ちください。

【受講前】不安解消のため「動画」で予習

介護未経験の私は講義や演習についていけるか不安だったため、事前にユースタイルラボラトリーの公式YouTubeチャンネルで公開されている「体位交換」「更衣介助」「喀痰吸引」などの動画を視聴してイメージトレーニングを行いました。
未経験の方には、動画での事前学習がおすすめです。

【1日目】命に関わる「医療的ケア」 正しい手順と相手への配慮

初日は介護と医療的ケアの講義・演習。受講生には227ページもの分厚いテキストが配布されます。
この日の受講者は8名。未経験者から、ブランクがある方、スキルアップを目指す現役の方まで様々でした。

以下は今回ご一緒した受講者の一例です。

  • 高齢者施設やグループホームでの介護経験があり、重度訪問介護へ転向する人
  • 看護師資格を保有しているがブランクがあり、重度訪問介護の最新技術を学び直したいベテラン看護師
  • スキルアップを目指す他社の現役介護スタッフ
  • 子育てが落ち着いたのを機に未経験から重度訪問介護の仕事を始める人
  • 介護に関心を持つ法学専攻の大学院生

重度の肢体不自由者の生活や制度の歴史を学ぶ

午前は重度の肢体不自由者の地域生活等に関する講義です。
戦後に障害者福祉に関する法律が日本で初めて成立して以来、現在に至るまでの障害者福祉関連の歴史などについても学びました。

研修中の様子
岡本講師(重訪東京エリア エリアマネージャー)

喀痰吸引・経管栄養の講義と演習

午後は看護師講師による講義と演習です。
医療的ケアの学習内容は2日目に実施されるテストに出ると聞き、皆テキストにメモを取りながら真剣に聞き入っていました。

「喀痰吸引」「経管栄養」の演習では、医師の指示書確認や利用者様の体調確認、左右の手を「清潔(カテーテル用)」「不潔(操作用)」に使い分けるなど、安全・清潔にケアを行う手法を学びました。
今回は人形を利用者様に見立て、実際に介護の現場で使われている機器や器具を使い「Aさん、吸引させていただいてよろしいでしょうか?」と必ず同意を得てからケアを行いました。

医療的ケアの演習中、モデル人形に対して喀痰吸引を行っている様子。周りには医療機器や清潔なタオルが配置されている。
人形と実際の器具等を使って安全なケアを学ぶ
出典:YouTube動画「呼吸器を使用している方向けの「喀痰吸引」【重度訪問介護のプロが実演】」

挿入するカテーテルの長さを誤ると、迷走神経に触れて体調が急変するリスクがあることや、経管栄養中の観察ポイントなど、命に関わる重要事項は、特にしっかりと頭に叩き込みました。

医療的ケアの手順を示す訓練用モデルの画像。手袋を着用した手がカテーテルを操作しており、注意すべき点が強調されている。
喀痰吸引の際の注意事項。吸引カテーテルを挿入する長さは医師の指示を守る。
出典:YouTube動画「呼吸器を使用している方向けの「喀痰吸引」【重度訪問介護のプロが実演】」

【2日目】重度の肢体不自由者の介護とコミュニケーション

2日目は、重度の肢体不自由者を対象とした基本的な介護や、コミュニケーション技術に関する講義と演習です。
ユースタイルカレッジの講師は、現役でユースタイルケア重度訪問介護サービスに従事しているサービスマネージャーやコーディネーターが務めます。
だからこそ、実際の介護現場で役立つ情報とスキルが短期間で効率よく学べるのです。

ユースタイルカレッジにて講義を受け持つ講師と大画面のプレゼンテーション
志村講師(重訪東京エリア ジュニアコーディネーター)

ボディメカニクスという介護技術

重度の肢体不自由者を対象とした「更衣介助」などの基礎的な介護では、「ボディメカニクス」という身体の構造と力学の原理を組み合わせ、最小限の力で効率よく介助を行う介護技術を使います。

午後の演習では、受講者が全身麻痺の利用者様役と介護者役になり「体位交換」「更衣介助」「排泄介助」を体験。
講師にポイントを教わりながらボディメカニクスを意識して自分の身体を使ってみると、利用者様役の方の身体を軽めの力で動かすことができました。

介護技術の演習中の受講生が、寝ている人を介助する様子。
ボディメカニクスの技術を利用し、最小限の力で安全に介助を行う
出典:YouTube動画呼吸器を使用している方向けの「体位交換」【重度訪問介護のプロが実演】」

利用者様の意思尊重と安心を生む声かけ

1日目に引き続き2日目の演習でも、更衣介助の際に「どちらの服がよいですか?」と利用者様に選択肢を提示して、利用者様の意思を尊重しながら介助を行っていきました。

文字盤を使ったコミュニケーション

ALS(筋萎縮性側索硬化症)などで重度の肢体不自由の利用者様においては、手の指はわずかに動かせる方や、目の筋肉は動かせて視線やまばたきで意思表示ができる方など、お一人ひとり状態が異なります。

今回の演習では、ALSで「身体は動かない状態だが、視線や目のまばたきで意思表示が可能」な利用者様を想定し、介護用の透明文字盤を使用して、利用者様が伝えたい言葉を読み取るコミュニケーションを体験しました。
利用者様側の立場では、1文字ずつ確認しながら言葉を伝えていくもどかしさを、介護者側では、利用者様の目線を読み取って文字を特定する難しさを痛感しました。

女性が透明文字盤を指差しながら、重度肢体不自由者とコミュニケーションを図っている様子を描いたイラスト
透明文字盤を利用したコミュニケーションを行うシーンのイメージ

安全な車椅子操作と不安を取り除く声掛けの徹底

車椅子の使い方の演習では、室内で実際に車椅子を操作しながら、車椅子を使う際の準備のしかたやチェックポイント、安全に操作する方法を学びました。
利用者様が驚いたり不安に感じたりしないよう、操作の前に必ず「今から押しますね」「段差を上がります」などの声掛けをすることが徹底されていました。

会議室でプレゼンテーションをしている若い男性。スクリーンには三つのカラフルな円が表示されている。
成田講師(介護福祉士、社会福祉士)

喀痰吸引と経管栄養のテスト

2日目の最後は、1日目に学んだ内容の理解度を確認するペーパーテスト(※3)が実施されます。
選択式とはいえ、1日目の内容をしっかり理解していないと解けない問題ばかり。
採点結果は、受講者全員が無事に合格。ホッとしました。
(※3) 実施するテストの内容は、受講する教室により異なります。

【3日目】障害当事者講師から学ぶ

統合課程最終日は、実際に重度訪問介護を利用されている障害当事者講師による講義が実施されるのがユースタイルカレッジの特徴です。
この日は、脳性麻痺当事者の加藤拓(かとう たく)さんを講師に迎えての講義と実習でした。

加藤拓さんの連載コラムとプロフィールはこちら
https://note.com/eustylelab/n/nd34a8af19887

当事者のリアルなお話から多くの気づきや学びを得る

講師の加藤さんの講義では、対話形式で学ぶ時間がたびたびありました。
「障害者と聞いて思い浮かぶこと」などをテーマに受講生から意見を引き出し、加藤さんが即座にそれに対してご自身の見解や事例をお話ししてくださいます。
シビアな話題も含まれるのに、加藤さんの語り口は楽しく、まるで即興ライブのようなワクワク感がありました。

脳性麻痺当事者の加藤さんご自身の経験に基づいた貴重なお話や、重度訪問介護サービスを利用する生活を撮影した動画の視聴を通して、障害者の生活と、どんな介護が必要かについて理解が深まったひとときでした。

重度訪問介護の講義中にマイクを持っている障害者が電動車椅子に座っている場面。背景には、モニターに介護者が利用者に食事を与えている映像が映っており、ホワイトボードには付箋が貼られている。
加藤講師の講義の様子
(右側ホワイトボードの付箋には、受講者との対話に使うキーワードが書かれている)

普段気づかない段差に苦戦 車椅子での外出実習

午後は、加藤さん先導のもと、受講生が車椅子で外出する実習です。

数名の人が車椅子を押しながら歩いている様子。周囲には街の風景が広がっている。
車椅子で外出する実習の様子。
受講生は、車椅子を押す介護スタッフの立場と、利用者様役で車椅子に乗る立場の両方を体験します。

車椅子で外に出てみると、普段は気づかなかった道路の段差や、狭い出入口に苦戦。
実際に車椅子を操作し、利用者様の立場で街の中を移動しながら体感した動きにくさは、事前の想像をはるかに超えていました。

街の中で車椅子を操作する受講生たちが集まっている様子。障害者用ケアを学ぶ研修の一環として、道の段差での移動をサポートしている。
道路と歩道の間に段差があると、介護者が車椅子を操作して車輪を持ち上げ、段差を乗り越えて進む必要がある。

皆で考えてつくる医療と介護

加藤さんがユーモアも交えてお話ししてくださるリアルなエピソードは、気づきや学びの連続で、とても有意義な時間となりました。
「皆で考えてつくる医療と介護」をモットーに掲げる加藤さん。
加藤さんからは、マニュアル通りの対応ではなく、それぞれの利用者様の希望に沿ったケアを行うことが大切であることを学びました。

笑顔で話している男性が車椅子に座っている写真
加藤講師のユーモアを交えたお話で、会場は何度も笑いにつつまれました。

【まとめ】3日間を終えて

3日間の受講を通して、介護未経験だった私でも、重度訪問介護の基本的な知識とスキルに加え、ケアの際に心がけるべきことを学ぶことができました。
研修を修了したことにより、看護師等の指導の下で実地研修を行った後に、特定の利用者様に限り、喀痰吸引や経管栄養などの医療的ケアを実施できる「重度訪問介護従業者養成研修統合課程修了証明書」を取得しました。
実際に介護現場でケアを行う場合は、都道府県庁に申請し認定特定行為業務従事者として登録が必要です。

後日、自宅に郵送で届いた修了証明書(右下は携帯用)

「未経験から3日間で医療的ケアまで習得できるって本当?」の問いに対しては、研修受講により資格を取得し、介護職の入口に立つことができたという意味で「本当だった!」と言えると思います。

今回の研修を通して、介護現場のリアルや利用者様の視点に触れられたことは、自社の事業を理解する上で貴重な経験となりました。
私は介護職ではない仕事に就いていますが、この学びは、自身のこれからの仕事において役立つ場面が大いにありそうです。

未経験の方も、ブランクがある方も、ユースタイルカレッジの「重度訪問介護従業者養成研修統合課程」研修では、独自のカリキュラムと熱意ある講師陣がしっかりサポートしてくれます。

ご興味がある方は、ぜひ、ここから新しい一歩を踏み出してみてください。

※【ユースタイルケア・ユースタイルラボラトリー等、当社への応募検討中・採用内定済の方へ】
採用者は受講料会社負担(無料)での受講が可能ですが、申し込み方法が異なります。個人では申し込まず、採用担当からの案内をお待ちください。

ユースタイルラボラトリーでは、一緒に働く仲間を募集しています。
未経験・無資格からのチャレンジも大歓迎!
入社後は、非常勤・常勤を問わず、キャリアアップのための福利厚生が整備されています。